2010年01月29日 (金)
今週頭、ミステリ作家・北森鴻の突然の訃報が入りました。
北森作品は〈香菜里屋〉シリーズ4冊と、『孔雀狂想曲』が既読です。
このうち最初に読んだのは前者の第1作『花の下にて春死なむ』。正直、あまり積極的な理由から手に取ったわけではありません。
本好き仲間とのオフが、あるとき古本酒場コクテイルでありまして。
その際に「小説に出てくる食べ物を宴会メニューに出してもらおう」という企画を立てたところ、だったら北森作品から何品か、ということで希望があったため、店との連絡役に立ったぼくも一応読んでおくことにしたのでした。
以後、最終作まで読んでしまうんですから、何が縁になるか分かったものではありませんね。
48歳。若過ぎます。
心よりご冥福をお祈りいたします。
(おまけ)
以下は、上述のオフで採用したメニューです。
▼鯛のバルサミコ酢
『花の下にて春死なむ』(短編)から。
オリジナルは昆布+ワインビネガーで締めたものですが、そのときはまず昆布で締め、その後さらにバルサミコ酢で締めました。小鯛は黒鯛に変えたそうです。
▼サニーレタスとムール貝の酢みそ和え
『花の下にて春死なむ』(短編)から。
▼蕪のコンソメ煮
『花の下にて春死なむ』(短編)から。
オリジナルは冬瓜ですが、季節が過ぎたので蕪を使用。挽肉はそのままでは臭みが残るので、ニンニク、オリーブオイル、赤ワインで煮たそうです。赤は強かったかもしれない、というのは店主の反省の弁。また、蕪だけでは寂しいので湯葉を加えたそうです。
▼エビのグルテンプラ
『メイン・ディッシュ』から。
オリジナルはグルテンのみのフリッター。グルテンをそのまま揚げるというのを失念、わざわざエビをくるんでしまったそうです。
●YOMIURI ONLINE :ミステリー作家の北森鴻氏死去、48歳
北森鴻氏(きたもり・こう、本名・新道研治=しんどう・けんじ=作家)25日、心不全で死去。48歳。
告別式は26日午前11時、山口県宇部市中野開作403やすらぎ会館。喪主は父、新道利夫氏。
1995年、鮎川哲也賞を受賞し本格デビュー。「花の下にて春死なむ」で日本推理作家協会賞。骨董や民俗学の世界を舞台にしたミステリーで活躍した。
北森作品は〈香菜里屋〉シリーズ4冊と、『孔雀狂想曲』が既読です。
このうち最初に読んだのは前者の第1作『花の下にて春死なむ』。正直、あまり積極的な理由から手に取ったわけではありません。
本好き仲間とのオフが、あるとき古本酒場コクテイルでありまして。
その際に「小説に出てくる食べ物を宴会メニューに出してもらおう」という企画を立てたところ、だったら北森作品から何品か、ということで希望があったため、店との連絡役に立ったぼくも一応読んでおくことにしたのでした。
以後、最終作まで読んでしまうんですから、何が縁になるか分かったものではありませんね。
48歳。若過ぎます。
心よりご冥福をお祈りいたします。
(おまけ)
以下は、上述のオフで採用したメニューです。
▼鯛のバルサミコ酢
『花の下にて春死なむ』(短編)から。
オリジナルは昆布+ワインビネガーで締めたものですが、そのときはまず昆布で締め、その後さらにバルサミコ酢で締めました。小鯛は黒鯛に変えたそうです。
▼サニーレタスとムール貝の酢みそ和え
『花の下にて春死なむ』(短編)から。
▼蕪のコンソメ煮
『花の下にて春死なむ』(短編)から。
オリジナルは冬瓜ですが、季節が過ぎたので蕪を使用。挽肉はそのままでは臭みが残るので、ニンニク、オリーブオイル、赤ワインで煮たそうです。赤は強かったかもしれない、というのは店主の反省の弁。また、蕪だけでは寂しいので湯葉を加えたそうです。
▼エビのグルテンプラ
『メイン・ディッシュ』から。
オリジナルはグルテンのみのフリッター。グルテンをそのまま揚げるというのを失念、わざわざエビをくるんでしまったそうです。
2010年01月22日 (金)
今年度の本屋大賞ノミネート作が発表になりました。
『1Q84』 村上春樹 (新潮社)
『神様のカルテ』 夏川草介 (小学館)
『神去なあなあ日常』 三浦しをん (徳間書店)
『植物図鑑』 有川浩 (角川書店)
『新参者』 東野圭吾 (講談社)
『天地明察』 冲方丁 (角川書店)
『猫を抱いて象と泳ぐ』 小川洋子 (文藝春秋)
『船に乗れ!』 藤谷治 (ジャイブ)
『ヘヴン』 川上未映子 (講談社)
『横道世之介』 吉田修一 (毎日新聞社)
う~ん。この期に及んで『1Q84』。文学賞ならともかく。
本屋さんは、まだ売り足りないということでしょうか。
もしかしたら、3巻以降も買ってね、ということだったり。
ノミネート作では、『天地明察』を読んでみたいですね。
図書館で調べたら、予約人数88人だって…。
『1Q84』 村上春樹 (新潮社)
『神様のカルテ』 夏川草介 (小学館)
『神去なあなあ日常』 三浦しをん (徳間書店)
『植物図鑑』 有川浩 (角川書店)
『新参者』 東野圭吾 (講談社)
『天地明察』 冲方丁 (角川書店)
『猫を抱いて象と泳ぐ』 小川洋子 (文藝春秋)
『船に乗れ!』 藤谷治 (ジャイブ)
『ヘヴン』 川上未映子 (講談社)
『横道世之介』 吉田修一 (毎日新聞社)
う~ん。この期に及んで『1Q84』。文学賞ならともかく。
本屋さんは、まだ売り足りないということでしょうか。
もしかしたら、3巻以降も買ってね、ということだったり。
ノミネート作では、『天地明察』を読んでみたいですね。
図書館で調べたら、予約人数88人だって…。
2010年01月17日 (日)

以下の13タイトルをカートに追加しました。
●海外ミステリ・単行本
世界ミステリ作家事典[ハードボイルド・警察小説・サスペンス篇]
●国内ミステリ・文庫
霧越邸殺人事件/綾辻行人
長人鬼/高橋克彦
白妖鬼/高橋克彦
諏訪湖マジック/二階堂黎人
白骨温泉殺人事件/吉村達也
●エッセイ他
アガサ・クリスティーの食卓/北野佐久子
シャーロック・ホームズとお食事を/J・C・ローゼンブラット&F・H・ソネンシュミット
●雑誌・ムック
海外ミステリ・ベスト100/早川書房編集部編
ミステリ・データブック/早川書房編集部編
シャーロック・ホームズ 秘密の一端/シャーロック・ホームズ研究会 編
●その他の本・その他
サックス博士の片頭痛大全/オリヴァー・サックス
頭の散歩道/阿刀田高
2010年01月15日 (金)
●asahi.com :直木賞に佐々木譲・白石一文の2氏 芥川賞「該当なし」
第142回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が14日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、直木賞に佐々木譲(じょう)さん(59)の「廃墟(はいきょ)に乞(こ)う」(文芸春秋)と白石一文さん(51)の「ほかならぬ人へ」(祥伝社)が選ばれた。白石さんの父は直木賞作家の故白石一郎さんで、初の親子受賞となる。芥川賞は1999年の第121回以来の該当作なしと決まった。
直木賞はとっくに獲っていておかしくない2人が受賞。
それぞれ、違った意味で感慨深いでしょうね。
受賞作は未読ですが、佐々木譲の警察小説は3冊読んでいます。これが、従来の彼のイメージとは異なり、いずれも重厚感に欠けるんですよ。『警官の血』も含めて。
そういう意味では、イメチェンに成功したことが、ここにきて連続ノミネート→受賞に繋がったのかもしれません。
白石一文は初の親子受賞。そうか、初なのか。
芥川賞は作品の完成度よりそのモチーフ、もしくは作者のプロフィールが決め手になりがちなので、今回は候補の顔ぶれからダブルもあるかなと思っていたのですが、なんと該当なしというオチでした。
2010年01月07日 (木)
これまでsold outした本は、原則として表紙のバージョンの同じ本がカートにある場合はデータを削除、表紙バージョンが異なる場合は残す――といった感じでやってきました。
ただ、このやり方だとsold out本が多くなって見づらくなるなど、いろいろ不都合も出てまいりました。
そこで、特に残しておきたいデータ(書影)は、「表紙美術館」という新規に立てたカテゴリーに移動することにしました。
当面は試験的運用ということで下部カテゴリーをつくらず、国内も海外もコミックも、ほぼ機械的に流し込んでいくつもりです。
問題が出たらまたそのときに対応するということで。
※ついでになってしまいますが、今年から海外ミステリ文庫に新たに「文春」カテゴリーを立てました。
ただ、このやり方だとsold out本が多くなって見づらくなるなど、いろいろ不都合も出てまいりました。
そこで、特に残しておきたいデータ(書影)は、「表紙美術館」という新規に立てたカテゴリーに移動することにしました。
当面は試験的運用ということで下部カテゴリーをつくらず、国内も海外もコミックも、ほぼ機械的に流し込んでいくつもりです。
問題が出たらまたそのときに対応するということで。
※ついでになってしまいますが、今年から海外ミステリ文庫に新たに「文春」カテゴリーを立てました。
2010年01月05日 (火)
今回の候補作が発表になりました。
【芥川賞】
大森兄弟「犬はいつも足元にいて」(文芸冬号)
羽田圭介「ミート・ザ・ビート」(文学界12月号)
藤代泉「ボーダー&レス」(文芸冬号)
舞城王太郎「ビッチマグネット」(新潮9月号)
松尾スズキ「老人賭博」(文学界8月号)
これは面白そうですね。
誰が受賞してもそれなりにスジが通(せ)るのが芥川賞、だけに。
ダブルの線も見えてきますが、それより話題分散を採るかな?
【直木賞】
池井戸潤「鉄の骨」(講談社)
佐々木譲「廃墟に乞う」(文芸春秋)
白石一文「ほかならぬ人へ」(祥伝社)
辻村深月「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」(講談社)
葉室麟「花や散るらん」(文芸春秋)
道尾秀介「球体の蛇」(角川書店)
こないだはゴメンナサイで佐々木譲に受賞させるか、パンチには欠けるけど新境地といえなくもない道尾に獲らせるか。
マーケットへの影響力では道尾かな。
白石一文はとっくに受賞してると思ってました。
【芥川賞】
大森兄弟「犬はいつも足元にいて」(文芸冬号)
羽田圭介「ミート・ザ・ビート」(文学界12月号)
藤代泉「ボーダー&レス」(文芸冬号)
舞城王太郎「ビッチマグネット」(新潮9月号)
松尾スズキ「老人賭博」(文学界8月号)
これは面白そうですね。
誰が受賞してもそれなりにスジが通(せ)るのが芥川賞、だけに。
ダブルの線も見えてきますが、それより話題分散を採るかな?
【直木賞】
池井戸潤「鉄の骨」(講談社)
佐々木譲「廃墟に乞う」(文芸春秋)
白石一文「ほかならぬ人へ」(祥伝社)
辻村深月「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」(講談社)
葉室麟「花や散るらん」(文芸春秋)
道尾秀介「球体の蛇」(角川書店)
こないだはゴメンナサイで佐々木譲に受賞させるか、パンチには欠けるけど新境地といえなくもない道尾に獲らせるか。
マーケットへの影響力では道尾かな。
白石一文はとっくに受賞してると思ってました。
2010年01月04日 (月)

以下の20タイトルをカートに追加しました。
●海外ミステリ・文庫
○早川
図書館の死体/ジェフ・アボット
ポケットにライ麦を/アガサ・クリスティー
動く指/アガサ・クリスティー
死が最後にやってくる/アガサ・クリスティー
オリエント急行の殺人/アガサ・クリスティー
蒼ざめた馬/アガサ・クリスティー
クリスマス・プディングの冒険/アガサ・クリスティー
見えないグリーン/ジョン・スラデック
○光文社
秘跡/エリス・ピーターズ
修道士カドフェルの出現/エリス・ピーターズ
○講談社(ランダムハウス)
スリー・パインズ村の不思議な事件/ルイーズ・ペニー
スリー・パインズ村と運命の女神/ルイーズ・ペニー
○角川
ダ・ヴィンチ・コード(上中下)/ダン・ブラウン
○文春
復讐はお好き?/カール・ハイアセン
○その他
ミス・マープル/アガサ・クリスティ
樽/F・W・クロフツ
シャーロック・ホームズ/コナン・ドイル
風の影(上下)/カルロス・ルイス・サフォン
マイアミ沖殺人事件/デニス・ホイトリー
夢の女・恐怖のベッド/ウィルキー・コリンズ
2010年01月01日 (金)
明けましておめでとうございます。
先ほど、去年の今頃の日記を見てきたら、風邪をひいて寝込んでいる様子が書かれていました。
そういえばそうだった。それがケチのつき始め、番頭さんの入院(&医療ミス?)から始まり、愛猫の死、季節はずれのインフルエンザ、えとせとらえとせとら、大変な1年だったことを改めて思い返しています。
今年はというと、おかげさまで風邪をひくこともなく、のんびりした年始年末を過ごしている最中です。
風邪は免疫力が落ちたときにひくもの、となると免疫力を上げてられば済む話ですが、忙しい日々に翻弄されなかなかカラダを労る余裕がないのもまた現実です。がしかし、昨年の後半からは、自分でできる範囲での免疫力upに努めてみました。何にも難しいことなどなく、以下の3点をキープしただけですが、今の時期に風邪をひかなかった自分を思うに、意外と重要なのかも?と思っています。
まずは睡眠。家族がいると、なかなか寝こけてもいられませんが、後半は休みのたびに寝こけました。次に、冷えの撃退。恥ずかしながら、今年はハラマキデビューをはたしました。ほぼ日効果といいますか、最近のハラマキはお洒落なものや薄手のものが主流をなしているようで、ファッションに影響を与えることなく温もりを得られるといった具合。ハラマキを流行らせた糸井さんはエライ。最後は、食事。もともとマクロビ的な食味には違和感ありませんでしたが、忙しさにかまけるとつい雑っぽい食事をくり返しては風邪をひいていました。そんななか、胃友と出会い、彼女の食に関する感性にふれては改めるといった日々を過ごすうちに、雑っぽい食事が続くと知らず知らず(カラダが要求するともいう)丁寧な食事を心がけるようになり、風邪のひきかけで食い止められるようになったような気がします。免疫力を上げるのにも持続力が必要なんですよね。古本屋を続けるのと、ちょっと似ている気がしました。
長くなりました。
旧年中は黒猫亭をご愛顧いただき、誠にありがとうございました。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
先ほど、去年の今頃の日記を見てきたら、風邪をひいて寝込んでいる様子が書かれていました。
そういえばそうだった。それがケチのつき始め、番頭さんの入院(&医療ミス?)から始まり、愛猫の死、季節はずれのインフルエンザ、えとせとらえとせとら、大変な1年だったことを改めて思い返しています。
今年はというと、おかげさまで風邪をひくこともなく、のんびりした年始年末を過ごしている最中です。
風邪は免疫力が落ちたときにひくもの、となると免疫力を上げてられば済む話ですが、忙しい日々に翻弄されなかなかカラダを労る余裕がないのもまた現実です。がしかし、昨年の後半からは、自分でできる範囲での免疫力upに努めてみました。何にも難しいことなどなく、以下の3点をキープしただけですが、今の時期に風邪をひかなかった自分を思うに、意外と重要なのかも?と思っています。
まずは睡眠。家族がいると、なかなか寝こけてもいられませんが、後半は休みのたびに寝こけました。次に、冷えの撃退。恥ずかしながら、今年はハラマキデビューをはたしました。ほぼ日効果といいますか、最近のハラマキはお洒落なものや薄手のものが主流をなしているようで、ファッションに影響を与えることなく温もりを得られるといった具合。ハラマキを流行らせた糸井さんはエライ。最後は、食事。もともとマクロビ的な食味には違和感ありませんでしたが、忙しさにかまけるとつい雑っぽい食事をくり返しては風邪をひいていました。そんななか、胃友と出会い、彼女の食に関する感性にふれては改めるといった日々を過ごすうちに、雑っぽい食事が続くと知らず知らず(カラダが要求するともいう)丁寧な食事を心がけるようになり、風邪のひきかけで食い止められるようになったような気がします。免疫力を上げるのにも持続力が必要なんですよね。古本屋を続けるのと、ちょっと似ている気がしました。
長くなりました。
旧年中は黒猫亭をご愛顧いただき、誠にありがとうございました。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
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