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※旧「番頭日記」からの転載です。

題名 :バイバイ、エンジェル
著者 :笠井潔
Data :角川書店
目録 :国内ミステリ/単行本/か


笠井潔のデビュー作で、矢吹駆シリーズ第1作。
第2作の「サマー・アポカリプス」を最高傑作に推す人は多いけど、番頭はこれがいちばんのお気に入り。
主人公の駆と、ワトソン役のナディアを始めとするレギュラー陣とのあいだの、適度の緊張を孕んだ距離感がいいんだよね。
それと犯人のキャラクターの設定も、この作風に合っている。

第5作の「オイディプス症候群」はどうしちゃったのって感じだったけど、「バイバイ、エンジェル」から第4作「哲学者の密室」まではどれも面白いので、ぜひ読んでみてほしい。

今回は小説からのコミカライズ作品を3点紹介します。

題名 :不可触領域
著者 :田辺節雄(画) * 半村良(原作)
Data :講談社 コミックノベルス1
目録 :青年コミック/た行

高木彬光「刺青殺人事件」や平井和正の「ウルフガイ」シリーズもラインナップされていた、講談社・コミックノベルスの1冊。
SF陰謀ものといったらいいのかなあ。展開はミステリタッチで、かなり読み応えのあるコミカライズになっています。
原作の持つ元々の面白さというのもあるのでしょうが、今回紹介する中では、ぼく個人の評価はもっとも高い作品です。

題名 :犯人当てコミック ミステリークイズ(全2)
著者 :菊川近子 (原作は岡嶋二人)
Data :講談社 KCBL
目録 :少女コミック/か行

カバーにはありませんが、各エピソードの扉に岡嶋二人のクレジットがあります。
オリジナルは岡嶋の短編集「ちょっと探偵してみませんか」で、収録作の一部をコミカライズしています。
そのほか、ノンシリーズ短編も併録。
岡嶋、菊川両者のファンと、ミスコミ&コミカライズ好きは押さえておきたいですね。

題名 :覆面作家は二人いる(全4)
著者 :美濃みずほ(画) * 北村薫(原作)
Data :角川書店 あすかコミックス
目録 :少女コミック/ま行

北村薫の人気タイトルのコミカライズ。
3巻まではとても完成度が高く、お薦め度も高いです。
ただ、とりあえずの完結後、しばらく時間をおいて新規連載となった4巻収録分は、絵柄が変わっただけでなく、ちょっと大変なことになっています。
4巻は別ものと考えていただいたほうがいいかもしれません。